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※ 上限を知らない魅力
「へっぷちっっ」
例年より暑かった夏が嘘のように姿を隠しアウター無しでは凍える季節がやってきた。人より二枚は多く服を着込んでいるというのにそれでもブルっと身震いする。
「随分可愛いくしゃみ出たな」
「ねー」
終業式も終わり明日からは二週間の冬休み。毎年の家族旅行も受験生が二人いる今年も例外なく決行されることになり、明後日からはみんなでハワイだ。残念ながら嵐ちゃんは今年は参加しないらしく、明日クリスマスデートをしたら次に会えるのは10日後。そんなに会わない日が続くのは初めてだ。
「嵐ちゃんが寂しくないように毎日連絡する」
「そうしてくれ」
嵐ちゃんの勉強の邪魔にならない程度に、でも毎日連絡はしたい。最近たまに思う時がある。俺ってこんなに独占欲?恋人依存?あったっけ?どんだけ思い返しても歴代の彼女に対してこんなにまめになったことは無かったような気がする。
もちろん付き合っていた相手のことは好きだったし連絡だって取り合っていた。でも、毎日会いたい、離れたくないという感情があったかというと、そうでも無い。会えば嬉しいし暫く会えないと寂しさもあったが、それは仲の良い友達に感じるような感覚だった気がする。
そう思うと改めて嵐ちゃんが俺にとってどれだけ特別なのかと再確認される。
「?どうした」
そんなことを考えつつ嵐ちゃんの顔をガン見していたようで不思議そうにされる。どの角度から見てもイケメン。むしろ出会った頃より大人っぽさが増して色気も増し増し。
「嵐ちゃんへの愛を再確認してた」
「どうだった」
「嵐ちゃんの事大好き過ぎることを再確認。あと色気がすごい」
なんだそりゃと口をぐわっと開けて笑う姿はちょっと可愛い。少し目がタレ目なのもえろ可愛いし、大きめの口は口角をくいっと上げて笑うのはえろかっこいい。鼻筋は綺麗に通ってるし、鎖骨の浮いた首筋はセクシー。大きくて厚い手男らしさを感じるし、個人的にはぎゅっと引き締まった腰は最強ポイントだと思う。
・・・俺、嵐ちゃんのことかなり性的に見てるな?
「会えない分の嵐ちゃんを先に補充しておこ」
「10日分だからな。今日一日で足りるか?」
俺の意図が伝わったらしく俺の好きなにやりと口角を引き上げた笑い方でキスをしてくる。首に腕を回してより深い口付けへと変わっていく。膝に乗り上げるのはいつものこと。満足するまで何度も角度を変えてお互いを求め合う。
手探りで引き寄せたリモコンでピッと室温を上げる。その流れで温かい手が部屋着のパーカーの隙間から入り込んできた。初めはただ肌を撫でるように、大きく動かされていた手が背中から前へと回る。
「んっ」
さわさわと緩い刺激にすらつい小さく声がもれてしまう。その小さな刺激に気づいてしまえばあとは早い。もっと刺激を求めるようにツンっと小さく主張し始めたそこを指先でつまみ、潰すように捏ねられる。
「っふぅ」
「敏感」
既に知っているはずの事実を笑顔で言われただけなのにキュンときた。とても嬉しそうだね。オレが変態になっていくのが嬉しいらしい嵐ちゃん。俺は俺で開き直ってるので、もっと気持ち良くしてもらう為の行動に移る。
「ん」
軽く手を万歳をするように挙げれば着ていた服をするりと脱がされる。同じように嵐ちゃんの服も脱がせ素肌で抱き合うととても温かい。ただ密着しているだけでも幸せを感じる。しかし、目的はハグではないので目の前の首筋に軽く噛み付きながら続きを催促。
支えていたお尻を下から軽く持ち上げられ軽く膝立ち状態になる。そうすると嵐ちゃんを見下ろす形に。若干右寄りのつむじを眺めているとピリッとした刺激が胸元に走る。先程弄られ小さく立ち上がったそこを痛みと快感のギリギリの強さで噛まれた。急な刺激に驚きつつなんとか小さく震えるだけに留まった。
・・・刺激に任せて大きく身を引こうものなら乳首がちぎられるのでは無いかと思う程のダメージを負うことになる。一度経験済だ。
「んぁっ、、あっ、ん」
噛まれた次は押しつぶすように厚い舌で舐められ、尖らせた舌先で先端だけを掠めるように舐められる。その強弱がなんとも言えない刺激を生み、ついズボン越しに反応し始めたペニスを目の前の腹筋に擦り付けてしまう。
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