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第31話

「崇くん、今日は何を飲む? いい茶葉が手に入ったんだ。紅茶でもいいかな?」 「敏樹さん、お茶なら僕が」 「いいから、崇くんは座っててくれよ」  やがて、ティーポットから美味しそうな紅茶の香りが漂ってきた。  敏樹は、それを白磁のティーカップに注ぐ。  温かな湯気を見ながら、崇は結愛のことを切り出した。 「敏樹さん。妹さんが、最近敏樹さんがぴりぴりしてる、って心配してましたけど」 「そう」  敏樹は、後は黙ってカップを崇によこした。

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