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第26話

「海、大丈夫か!?」 「永亮……、サッカーは?」 「休んだ。そんなことより、身体は平気か?」  そんなこと。  何よりサッカーが大好きで大切な永亮が、そんなこと、って。 「ごめんね、永亮ぇえ……ッ」 「いいんだ。いいんだよ」  海は永亮の胸に顔をうずめて、泣いた。  降りる駅に付くまで、ずっと泣いていた。

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