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第20-1話強請られた愛妻弁当
◇ ◇ ◇
俺がケイロたちのアドバイザーになってから約二週間――それはケイロと夫婦になってどれだけ経ったかでもあるが、俺の中で同意してないから不成立だ。定期的に濃い夫婦生活を送っていたとしても――ほど経過し、この生活に少し慣れてしまった頃だった。
「太智、百谷君、お昼食べよう――って太智、どうしたの? なんか、少しやつれてるけど……病気?」
四限目が終わっていつものように俺たちの所へ来た悠が、ぐったりと机に突っ伏す俺を見て心配そうに声をかけてくる。
「病気じゃねぇ……ちょっと、色々あって……朝から疲れた……」
……いくら友人でも言えやしねぇ……夜に散々抱かれた挙句、やっと終わってぐったりしている最中に、どうやって知ったのかケイロが「愛妻弁当なるものがあるらしいな。作れ」と言い出して、朝から弁当を作るハメになったなんて……。
もちろん最初は、疲れてるから無理だ! って断ったのに、「では作る気になるまでお前を抱こう」とケイロに脅され、いつもより早く起きて渋々作ってやった。……だって、コイツに近づかれるだけで体がビクビクするし、触られたら――その場で身悶えて、変人通り越して変態確定間違いなし。俺の人生、完璧に終わる。
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