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第27-2話●治療のお礼の治療はやめろ

 魔法も万能ってワケじゃないんだなあ、と興味津々になりながら俺はケイロの腹部を手当てしていく。こういう処置は部活で慣れている。  さっさと終わらせてコイツから離れるに限ると、手早く済ませて俺は手当てセットを片付けようとした。その時――。 「俺から離れるな、太智」  手首を掴まれたと思ったら、グッと引っ張られて俺はケイロの懐へ飛び込む形になってしまった。 「やめ……っ、学校で、俺に触んなぁ……ッ」 「今日は俺のためによく駆け付けてくれたな。礼を言う」 「だ、だって、人がいる前で、襲われてたし……ぁ……あれで、変人扱いは嫌だろうと思って……」  離れようと力が抜けた腕でケイロの胸を押そうとするが、逆に背中と腰へ腕を回されて囚われてしまう。こうなってしまうともう抗えない。 「太智、お前に褒美をやる。昼休みの時から体が疼いて辛かったんじゃないか? 気が済むまで付き合ってやろう。俺が治療してやる」 「そんな褒美はいらないし、治療じゃねーだろぉ……っ、離せって……ふぁぁ……んん……ッ」  ジタバタしても逃げられず、俺は背筋を撫でられながら呆気なくケイロの唇に掴まり、ねっとりとしたキスを見舞われる。  コイツと体を繋げてから一日も経過していない。そんな状態で体が昨晩のことを思い出して、すぐに快感と火照りに身を焦がしてしまう。  体が疼いてモジモジさせてしまう俺を、ケイロは押し倒し、シャツのボタンを外して俺の肌を暴いてくる。下に着ていたタンクトップをめくり上げて胸に吸いつかれた途端、思わず頭を振って俺は訴えていた。

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