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第28-2話●苛立ち紛れで結婚したんじゃないのかよ?
「ケイロ……っ、そん、なこと言って……できるまでイかしてやらない、とか言って焦らしプレイする気だろ……ぁ……」
「よく分かってるじゃないか。さすがは俺の嫁」
分かって当然だろぉ……! この短期間でどれだけ振り回されていると思ってんだ?! お前がクールなフリして、中身は俺相手におっ勃てられる悪趣味などエロ好きっていうのはよく分かってんだからな?
恨み節のひとつも言ってやりたいけれど、体をあちこち触られて、もう俺の口からは嬌声しか出てこない。せめて反発くらいはしたくて、力なく握った拳でケイロの胸をポカポカと叩くが、あまりのか弱さに泣けてくる。
ささやかな文句すら許さないとばかりに、ケイロは俺の手首を掴み、腕を開いてベッドへ押さえつけた。
「……俺から逃げられると思うなよ、太智。手放してなんかやらない……お前は俺のものだ」
あまりに熱い眼差しを送られながら宣言されて、俺は呼吸を忘れる。
どうしてそこまで言う? 苛立ち紛れで結婚したんじゃないのかよ?
お前、それ……俺のこと、本気で求めているように聞こえちゃうんだけど……。
冗談と嫌味混じりにそう言いそうになって、俺は言葉を呑み込む。
口に出したら俺が今までのようにいられない気がして――心からコイツにハマって、夢中で求めてしまいそうな気がして怖かった。
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