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第45-2話●トドメの言葉
もうとっくにコイツのことが嫌いじゃなくなっている。むしろ――。
どれだけ考えが変わってしまっても絶対に言うまいとしていた言葉が、緩んだ唇から出そうになる。
言いたい。でも言えない。
だってこの関係はお互いにとって、仕方ないことだから。
三日に一度はケイロに中出しされないと、自爆する仕様の強制結婚。
俺は死にたくないから。ケイロは俺を殺したくないから。
こんな理不尽な始まりなのに、どこまでもケイロを受け入れつつある自分が信じられない。絶対にイかされ過ぎて頭がおかしくなった。
息を乱して、喘いで、自分の言葉を快感で封じていく。
そんな必死で淫らにもがく俺へトドメを刺すように、ケイロが小声ながらも鮮明に呟いた。
「誰かに、こんな感情を覚える日が来るとは思わなかった……愛している、太智」
ドクン、と。一際大きく跳ね上がった鼓動に合わせて、俺の全身が脈打つ。
「……っ……ッッ!」
体の奥底まで強張って、声が出ないまま息だけで叫んでしまう。
今まで味わったどの快感よりも、強くて、深くて、消えない。
その言葉を聞いただけで、こんなに感じ方が違うなんて……。
自分の変化に戸惑うばかりの俺を、ケイロがさらに変えようとしてくる。
「すごいな、太智の体は……正直過ぎて可愛いな。そういうところも好きだ……ああ、まただ。ずっと言って欲しかったのか?」
「ち、ちが……ッ、あァ……っ、ァ……んン……ッ……」
「もう強がるな。お前も俺と同じ気持ちなのだろ? ……言え。体だけじゃなく、お前の声で聞きたい」
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