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第46-1話●ケイロの本音
コイツ、俺を本気で落としにかかってる。
本当は恋人とか夫婦とかになるために、相手を落とすんじゃねーのか? 一体どこまで俺たちの関係は順番がおかしいんだよ?
心なんかほったらかしで夫婦になったっていうのに……今さら心まで引っ張ろうとすんなよ。
離れられないなら、離れる気がないなら、突き進むしかないってのは分かってるけれど。この関係の行き着く先が、どう足掻いても遅かれ早かれここに辿り着いちまうっていうのも分かっているけれど。
……言っていいんだな? お前は後悔しないんだな?
俺がこのままお前の人生に絡みっぱなしで、周りからうるさくあれこれ言われて、面倒で厄介な思いをし続けることになっても構わないんだな?
良いんだな? 知らないからな?!
俺と、本当に根っからの夫婦になって、良いことなんかないのに――。
「……き……俺も、ケイロのこと……好き……ァ……ッ」
今まで口にできなかった一言を、俺は泣き出しそうなかすれ声で伝える。
たぶん体が快感に流されて、好きだと錯覚しているのかもしれないけれど。
でも身勝手なようで真面目だし、俺をもっと雑に扱ってもいいのに優しいし、顔も頭も優れて立場もあるのに目線は俺と対等であろうとしてくれるし――あ、抱く時は優しくないな。容赦ないし……嫌じゃないけど。
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