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第57-2話●期待の眼差しを向けてくるな

「ここへ来る前に自分で準備したのか……」 「だって、ケイロと、いっぱいヤりたかったから……っ……俺も、魔法使えるようになっちゃったし、いつもお前がしてくれるように、やってみた……ぁ……」  すでに潤ってぬかるんだ所へ、俺はケイロを招き入れていく。  夫婦の営みを覚えてしまったそこは、圧迫感を覚えながらもスムーズに呑み込み、奥へと繋がってしまう。  どうしよ……スゲー気持ち良くて、体が震えて動けない……力も入らない……ケイロに悦んでもらわないと、狙い通りにいかないのに。  俺は歯とまぶたを食いしばりながら、腰を振って刺激を生み出していく。  感じるのを止められなくて、きゅっ、きゅっ、と勝手に中が締まり、俺の体がケイロにベタベタと甘えていくのが分かってしまう。 「ハ……ァ……ぅぅ……ケイ、ロ、きもち、いい……?」 「……そうだな、至福だな……こんなに俺で夢中になれる太智が見られるなんて……いやらしい顔だ」  薄目を開けて様子を見れば、ケイロは口端を引き上げながら俺の顔へ手を伸ばし、頬を撫でてきた。そのこそばゆさに俺の体は堪え切れず、呆気なく弾けた。 「あァ……ッッ……ぁ……ぅ……」 「もうイったのか……俺に何もさせず、自分だけ満足して終わる気ではないのだろ? せっかく俺と愛し合うために力を溜めていたのに……置いていくな、俺を」

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