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第58-2話●裏切るワケではないけれど

「は……っ……それが太智の望みなら、応えてやろう……ッ」 「――……ッッ!」  より激しく下から抉られ、俺は声にならない悲鳴を上げる。  そして――さらに奥を突き刺そうとするほど強く叩かれた瞬間、鈍い熱が広がっていくのが分かった。  ケイロが息を止め、それからかすかに息を乱しながら俺の腕を引き、抱き締めてきた。 「面白いな、お前は本当に……もっと崩れた顔を見たくなる……きれいとは言い難い顔なのに、愛しくてたまらない……」  耳元で囁く声も、俺の髪を撫でる手つきも、ケイロの何もかもが優しくて熱くて、全身の甘ったるい疼きがゾクゾクと波立つ。  これで裏があるなんて分かったら、どう出るんだろうな……お仕置きとかしてきそうだな。  裏をかかなければいけない心苦しさで胸は痛む。  でもケイロのために繋がることだと自分に言い聞かせ、俺は唇を寄せた。 「本当、に……だったら、いっぱい愛して……なあ……」  強請りながら口付けると、そのままグルンと一緒に体が回り、上下が逆転する。    俺を見下ろすケイロの眼差しが、より熱く、より欲情を乗せているような気がした。 「俺の言葉を信じていないのか? それなら、信じてもらえるまで中に居させてもらおうか」  そう言いながらケイロは俺の脚を大きく開き、散々イって解れて、柔らかくなった俺の中へと自分を沈めてくる。  これが終わりじゃなくて、本番。  俺は息を引いて気圧されながらも、全身でケイロに絡まり、大きすぎる快感を分かち合っていった。

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