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第65-2話仮初めがガチになる瞬間

「俺が太智と婚姻を結んだのは、敵ならば快楽と情で揺さぶり、尻尾を出させやすくするため……敵じゃなければ、敵に利用される前に囲ってしまうため……勘違いでも俺が心から感心した人間に変人扱いされるのは嫌だったし、敵に奪われるのも癪だったからな」 「だから婚姻維持のために抱かなくても済むのに、わざわざ抱いたのか……まったく好きでもない、可愛くもない男と初夜迎えられるってスゲーな。本当に」 「こっちも調査に煮詰まっていて手段を選べなかったからな。まあ反応が初々しくて感度も良くて、まったく苦ではなかったが? 可愛かったし、抱けば抱くほど俺でいやらしくなって――」 「それ以上言うなぁぁっ! 羞恥で仕返しをしてくるなよぉ……」 「事実を言ったまでだ。仕返しでもなんでもない」  そんなことを言いながら、ケイロの顔に意地悪な笑みが浮かんでいる。  こんな時まで俺で遊びやがって……と俺が睨むと、ケイロの笑みが優しいものへと変わった。 「最初は目的さえ果たし終えれば、離縁して手放そうと思っていたんだがな……太智の隣は俺が俺のままでいることができて、居心地が良くて、失いたくないと思うようになった。今は太智を大切にしたい、愛したいと心から望んでいる……だから、唐突に指輪が消えて、冷静でいられなくなった」  さらりと告白されて、俺の顔がカッと熱くなる。  ……そりゃあ俺も好きになっちまったから、そういう言葉を出されると嬉しい。  でも、だからこそケイロの行動に腹が立った。

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