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第35話
「これで終了。リストは?」
「こっちもOKです」
ふう、と佐々木は息をついた。
「ありがとう。疲れたろ」
「いえ」
「ご褒美をあげるから、ソファに掛けててくれ」
ご褒美。
再び、透の胸はどきりと鳴った。
まさか、ご褒美って……。
身を固くした透の前に、佐々木はマグカップを置いた。
「コーヒー。砂糖とミルクは好きなだけ入れなさい」
「は、はい」
ぎくしゃくと動く透を見て、佐々木はにやりと笑った。
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