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 どうしても、七海さんはうつ伏せ寝が好きみたいだ。  夜中に何度も横にして腕枕していても、気が付いたら少し離れたところでうつ伏せで寝ている。  空が明るみ始めて覚醒した僕は、いそいそと七海さんの体をベッドの中央に運んだ。  一晩戦って我慢し尽くした我が理性を褒めてから、七海さんのガウンをぺろんと捲る。  なかなか起きない七海さんを、モーニングコールならぬモーニングエッチで起こすために、キュッと締まった後孔にローションボトルの先を少しだけ挿し込んで、中身を注入した。 「んん…………」  嫌だったのか、寝惚けて腕をパタパタさせた七海さんは、まだ起きる気配がない。  僕の指もローションでとろとろにして、濡れた孔に中指をじわりと入れてみる。 「ん………」  ……狭い。 けれど、昨日解した感触とはちょっとだけ違う。  襞を押し拡げるようにして指をくにくにと動かして、根元まで入るようになったら今度はゆっくり挿抜して七海さんのいいところを探した。  ぐちゅぐちゅと擦れる卑猥な音と、じっくりゆっくり解していた僕の指に纏わり付く温かい襞が、堪えきれない欲を沸き上がらせてしまう。 「なんか……思い出しちゃってダメだな…」  寝ている七海さんに挿入しようとしている僕は、あの時とはまるで状況が違うのに、何となく気が咎めてくる。  性器は反り立って期待に満ちているけれど、心が追い付かない。  内壁を擦る指を二本、三本と増やしてみても七海さんは起きなくて、ぐちゅ、っと強めに前立腺を押してみても可愛く控えめに啼くだけで目を覚まさなかった。  七海さんの性器もしっかりと勃ち上がっているし、体はとても正直に感じてくれているのにな。  本当に、七海さんは一度寝ると起きないんだから。 「んんっ………ん、………」 「七海さん。 おはようございます」 「………ん……」 「目、開けてください。 そうしないと僕、挿れられない」 「…何を挿れる、……んっ!?」 「あ、起きたっ。 おはようございます、七海さん」 「んぁぁっ………!」  七海さんが僅かに瞳を開いたのを確認してからすぐに、待ちわびた内を性器で貫いた。  一気に挿れると痛いかもしれないから、まずは半分だけ挿れて、しばらく前立腺をずりずりと擦る。  ローションの量がちょうど良くて、滑り過ぎなくて気持ちがいい。  きっといっぱい文句を言いたいんだろうけれど、七海さんは寝起きで、しかも射精寸前まで追い込む前立腺の刺激にくぐもった啼き声しか上げられない。  そうなるように仕向けている僕は卑怯者だ。 「…っ……んっ……んっ……んっ……」 「気持ちいいですか? 七海さん、……いきそう?」 「んっ……んっ……んっ……」  動きに合わせて漏れる小さな呻きが、華奢な肩に口付けていた僕の脳を揺さぶって我慢出来なくなってきた。  七海さんの性器に触れると、ビクッと体が反応するほど敏感になっていて、溢れた先走りで亀頭も竿もぬるぬるだった。  絶頂が近そうだ。  僕がうまく我慢しないようにすれば、一緒のタイミングで射精出来るかもしれない。  …えっと…どうやるんだっけ。  我慢しないという事を何時間か前に初めて経験したから、まだ感覚が分からない。  半分だけの挿抜は延々と出来る気がしてよくないと思い、ずちゅ、と内壁を性器でかき分けてゆっくり慎重に奥まで挿れ込んだ。  ───すごい。 狭くて押し潰されそうで痛いくらいだけど、粘膜と襞がびっちり絡みついてくるこの感じ……たまらない…。 「あぁ…どうしよう、気持ち良過ぎますよ…七海さんの中…」 「…ぁあーっっ、ん、っ…んんっ…!」 「一緒にいきましょう。 いけそうです、僕も」 「だ、…め、…っ、むり、もう、いく…っ、俺、いきそ…っ」 「待って待って、あと少し…」 「…っ……むりだってば、っ…や、っ、我慢出来ない…! できない…っ、いかせて、おねが…っ」 「しょうがないですね…七海さんのおねだり、最高に可愛い」  もう少しこの極上の襞と滑らかな肌を味わっていたかったけれど、僕の突き上げに背中を震わせ始めた七海さんは本当にもう間もなくだ。  モチモチなお尻を両手で鷲掴んで、ギリギリまで引き抜いては奥まで迷いなく貫くというのを何回か繰り返す。  我慢出来ない下半身が、間近に迫る射精の時を待ち遠しく期待を込めて張り詰めた。 「和、彦……」 「────ッッ!」  …あ、……いく。 そんなに可愛い声で、麗しく見詰めてきたら…いっちゃうよ。  揺れながら七海さんが振り返ってきた瞬間、僕の全神経が一点に集中した。  同じ絶頂を迎えるために、七海さんの性器を背後から扱く。 「あっ…だ、め、…っ、だめ…────!」 「……………っ…」  激しく腰を打ち付けた次の瞬間、七海さんの性器が脈打ち、それと同時に入り口と内壁がぐにゅ、と蠢いた。  触発された僕も射精を迎え、あまりの快感に突き上げた先の最奥をも貫いたかもしれない。  とぷん、とぷん、と精液を中に滴らせる。  我慢しなくても充分過ぎる悦楽を覚え、僕は七海さんの背中に覆い被さって内襞に精液を擦り付けていく。  ……七海さんが絶頂を迎えた時、性器を食い千切られたかと思った。  ほんの数秒の事だったけれど、中で身動きが取れないほど締め上げられて、僕の方が意識を失い掛けた。 「はぁ……っ…はぁ…っ……っ」 「……僕はもうだめだ。 七海さんの体しか愛せません…。 きっともう、七海さんだけ…」  荒く呼吸する七海さんの耳やうなじ、背中といたる所に口付ける。  火照った体と頬がピンクに染まっていて愛らしく、それは衰えない僕の熱情を掻き立てた。  もう一度は許してくれないだろうから、……怒られるまで擦っていよう。 「……このぉっ、朝から盛るなーっ…!!」  流されてほしかったのに、七海さんは案外早く僕を猛烈に叱った。

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