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第22話
蛇口をひねり、さらに水量を上げた。
酔っていたとはいえ、弟と何て事を。
「この後、どうやって顔を合わせたらいいんだ? 何と声を掛ければ?」
髪をぐしゃぐしゃと掻き回し、唸った。
胸に浮かぶのは、昨夜の隠微な凌也。
そして、今朝の爽やかな凌也。
『おはようございます。朝食、準備しておきますから』
何事もなかったかのように、自然にふるまう弟の姿がそこにはあった。
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