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第41話
『愛都、どこにいるの?ごめんね、僕寝ちゃってたんだね。電話待ってます』
『愛都、そろそろ夜ご飯食べよう?それとも今日は何か用事があるの?電話の折り返し待ってるね』
『あ、何回もごめんね。今日は忙しいのかな。夜ご飯愛都の分も作ったの冷蔵庫に入ってるからよかったら食べて。それじゃあ、おやすみ』
これは俺が叶江に連れて行かれた日に俺の携帯に着ていた宵人からの留守番電話。
『おはよう愛都。今どこにいるの?今日は帰ってこれる?電話待ってるね』
そしてこれは2日目。あと、メールが数件。
『愛都、早く帰ってきて。メールは見てくれた?返信待ってるね』
『今日も夜ご飯冷蔵庫に入れておくね。おやすみ愛都』
3日目、この他にメールが7件
どれもこれも俺を心配するもの。そして俺を求めるようなものだった。
『ねぇ、愛都帰ってきて...。僕が迷惑かけたから帰ってこないの?もう、愛都を困らせないから...だから戻ってきてっ』
どんどん
『愛都寂しいよ。一人にしないで。僕には愛都が必要なんだ。』
狂って
『愛都愛都愛都っ、僕を捨てないで...っ。早く帰ってきてくれないと、もう...』
おかしくなって
『僕もう変になっちゃったみたい。愛都のことしか考えられない。声を聞かせてよ、』
俺を求めて
『愛都、今日は何も食べられなかった。夜ご飯も作れなかったんだ。ごめんね、帰って来た時に作るから、起こして...。おやすみ』
俺も宵人を求めて
日に日に件数も、多くなっていき
内容からも宵人が徐々に弱っていく過程がわかる。
『愛都は僕を捨てたんだね。...迷惑かけてごめんね』
そして
『愛してるよ愛都。今までありがとう』
これを最後に宵人からの連絡は途絶えていた。
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