27 / 39

第27話

「あ~、何かイイですね~。解放感~」 「そう……だな……」  時折、不審そうな顔を向ける人はいる。  だが、不思議と気にならなくなった。  俺は、誰にも迷惑なんかかけちゃいない。  好きな服を着ているだけなんだ。 「ね、斎藤さん。記念写真撮りませんか?」 「いいな」  携帯を掲げて、二人で自撮りした。 「いいですね~」 「よく撮れてる」  また、お茶しましょうね。  そんな海斗に、心からの笑顔を向けて尊は頷いた。

ともだちにシェアしよう!