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第3話

「ひ! ぃああ! あぁあ!」  脳天まで突き抜けるような痛み。  江頭はローションを絡めると、前戯も無しに吉乃に突き立てた。 「たっぷり可愛がってやるからな」  荒々しく叩きつけてくる腰突きは、吉乃を地獄に引き入れる。 「う、うぐッ。うッ、うッ、ぐうぅ」  吉乃は、自分のこぶしを噛んで耐えた。  悪酔いした上に有無を言わさず揺さぶられ、吐き気がこみ上げてきたのだ。  金持ちの家に生まれ、何不自由なく育ってきた江頭は、我儘な人間だった。  欲しいものは、必ず手に入れる。  たとえ、どんな手を使ってでも。  そして、自分が一番かわいい身勝手な人間だった。  だから、吉乃に掛ける言葉も冷酷だった。 「おい、絶対吐くなよ。吐いたら殺すぞ」 「うぅ……ッ」  苦しい。  涙がにじんでくる。  

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