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第5話

「うおぉ!」  芝居がかった掛け声とともに、江頭が射精した。  たちまち、吉乃の腹の中はおびただしい量の精液で圧迫される。 「っく、んんうッ!」  もうダメだ。  吐く。 「いい声で、啼くじゃねえか」  は、と吉乃は喉までこみ上げて来た吐瀉物を、何とか飲み下した。  根拠はないが、ここで吐いたら負け、という気持ちが湧いていた。  それに、嫌がらせで吐いたとしても相手は江頭だ。  逆にどんな酷い目に遭わされるか、想像するのも嫌だった。

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