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第7話

 迷子になった。  ここは、どこだ。  ショックでやたらめったら走り回って、途中止まって何度か吐いて、気づいたら公園のベンチに寝ていた。 「うう、気持ち悪ぃ……」  悪寒がする。  タクシー、乗ろうかな。  お金、足りるかな。  そんな時、携帯が鳴った。  まさか。  江頭さんじゃありませんように、と見てみると、心和ませる人の名前が。 「葉月さんだ!」  3年生の、葉月 健(はづき けん)。  吉乃が、密かに憧れている先輩だった。

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