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第21話
「何か、トラブルに巻き込まれてる?」
「そ、それは」
吉乃は、口ごもった。
「ぅん?」
「葉月さん、僕、僕……」
吉乃は、これまで堪えていた江頭の非道を、振り絞るように話して聞かせた。
レイプされ、その後も関係を迫られ続けていること。
日常にまで入り込み、身勝手に自分を振り回すこと。
アダルトグッズで責められ、今度は覚醒剤までやらされること。
「僕、もう、限界なんです……!」
「辛かったね」
健は、静かに吉乃の頬に手を当て指で涙をぬぐった。
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