6 / 7

第6話

湯に浸かり風呂の縁を睨む。 そこにはある道具がある。 うちの村はくっそ田舎に ありながら大体の家が風呂持ち というおかしな村だ。 山の中にありながら豊富な水が ある村では水源だけは気にする 事なく使える資源なのだ。 そこに都会に出稼ぎに行った 奴が風呂屋の話をして村に 作ろうとなって基本娯楽がない 田舎なのでどんな風呂にするか という話で盛り上がり 盛り上がり過ぎた結果揉めた。 あーしたいこーしたいと いい大人がわーわーと 言い合い収拾がつかなくなり なら自分の家に作ると阿呆が 言った時そうだそれがいいと 各自好きな風呂を作ったのが 始まりでこの村は各家に 風呂がある。 そこそこの年月かけて試行錯誤 してきたので風呂づくりと 水の引き込みが異様に上手い村 となってるが、外に興味がない 村人が多いせいで村内でしか 知られてない。 更に今もだかこういう状況の時 家に風呂がある有り難さが 身に沁みるのでこのままずっと 風呂技術は引き継がれていくと思う。 そんな事を思い出したりしつつ 未だに睨むそれ。 そう。 この後のために使う道具だ。 これは浄化作用が付与されてる 専用の魔道具だ。 村人ですら買えるくらいに 広まっている魔道具で ケツを使う必要のある奴は 大体持ってる。 名前は慣らし棒.... 浄化棒でよくねぇか?? と激しく思った。 浄化じゃなくて慣らす方重視とか 作ったやつの頭はおかしいと 今でも思うのだ。 まぁその慣らし棒を使うのは それなりに羞恥心と覚悟が いるんだが、あまり時間が掛かると アイツが入ってきそうなので そろそろ使わねばならん。 「くっそはずっ」 文句言いつつ羞恥と戦いつつ 準備を始めた。

ともだちにシェアしよう!