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第9話
満は寄り道をして、ショッピングモールへ来ていた。
広場には、光り輝くクリスマスツリー。
「伸彦……」
いけない。
せっかくシュウが、三ツ矢先生が欲情した僕を冷ましてくれたのに。
「俺のこと、呼んだ?」
「の、伸彦!?」
何、これ!
昨日と同じ展開!?
「お前、よっぽどこのツリーのこと、好きなんだなぁ」
笑う伸彦がイルミネーションの光に彩られ、まぶしい。
満は、慌てて気のない返事をした。
「伸彦こそ、昨日も来てたじゃん」
「俺は、塾の帰り道だから」
「塾、って。終わるの早くない?」
「先生がインフルエンザにかかっちゃって、休講」
せっかくだから、一緒にカフェにでも寄ろうぜ、との伸彦の誘いを、満は断ることができなかった。
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