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第23話
「いいぞ、いい。元宮くん、君はやっぱり最高だ」
そんなことをぶつぶつ呟きながら、鉛筆を画用紙に叩きつける豊。
犯され、放心している響を夢中で描く豊は、どこか狂気じみていた。
それから、どうしただろう。
少し、うとうとしたような気がする。
そこを塚本くんに起こされ……、服を着て……、家へ帰って……。
よく覚えていない。
ただしっかりと覚えているのは、彼とセックスしてしまったこと。
無理やりだったけど、しまいには自分も気持ち悦くなってしまったこと。
それから……。
『いいぞ、いい。元宮くん、君はやっぱり最高だ』
塚本くんの、この言葉だった。
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