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第27話
この後、何て言おう。
帰ってくれ、か?
上がってくれ、か?
一瞬迷った時、花束と違う硬質の感触が腕に触れた。
「それと、待たせてごめん。ケロタン、描いたよ」
「えっ」
硬質の感触は、傘だった。
響の渡した、300円のビニール傘ではない。
高価そうな、モスグリーンの紳士用傘だ。
「受け取ってくれるかな」
「う、うん」
響は花束と共に、傘を受け取った。
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