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第一章・6

 売り言葉に買い言葉で負けじと大声を張り上げた秋也だったが、そう突っ込まれると言葉に詰まった。  何せ女性と体を重ねた回数など、拓斗に引っ張られて何度か風俗に足を運んだ事ですべてなのだ。  もともと性欲の強い方ではないので、それで困る事などこれまでありもしなかった。 「やっぱりあれだ。秋也、お前にはちょいと練習が必要だな」  うんうん、と一人で首を縦に振り、拓斗は傍らにいた玲をぐいと引き寄せた。 「玲、お前秋也のために一肌脱げ」 「僕!?」 「秋也、お前ここで玲を抱いてみろ。俺が稽古つけてやっから」  とんでもない方向に話は流れ始めた。

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