8 / 256
第一章・8
「ん……」
小さな可愛らしい声をたて、玲が秋也の唇を割って舌を差し入れてきた。
ゆっくりと咥内をさまよう細い舌が熱い。
(もう少しだけならいいか)
そう自分を甘やかし、秋也は玲の舌を捕らえた。
軽く踊る舌を追い、絡ませ、擦り合う。
息の上がった玲がたまらず唇を離したが、秋也はすぐに再び捕まえにかかる。
今度はもっと角度をつけて深く繋がり、強く吸った。
喉の奥まで舌を伸ばし、敏感な部分をくすぐる。
(秋也、もう充分でしょう!?)
心の中で玲は悲鳴を上げていた。
拓斗を納得させるだけの、ちょっとした演技だったはずだ。
ともだちにシェアしよう!