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第一章・12

 ぷはッ、と大げさな音を立てて玲の唇から口を離した拓斗は、ソファの背もたれを倒してすばやく簡易ベッドをしつらえた。  本格的に危険を察知した玲は、声を張り上げて訴えた。 「ねえ、やめてったらやめて! 二人とも、何考えて……あッ!?」  玲が拓斗に注意を逸らした隙に、秋也がその衣服をどんどん剥がしにかかっている。  脱がせた服は遠くに放り投げられ、手の届かないところにいってしまった。  これでは、服をかき集めて逃げ出すこともできやしない。 「ねえ、秋也。馬鹿な事やめよう! ぅぐッ」  玲が咽たのは拓斗がその口にいきなり太い指を突っ込んだからで、舌を激しく押しこする動きに無理矢理黙らされた。

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