12 / 256
第一章・12
ぷはッ、と大げさな音を立てて玲の唇から口を離した拓斗は、ソファの背もたれを倒してすばやく簡易ベッドをしつらえた。
本格的に危険を察知した玲は、声を張り上げて訴えた。
「ねえ、やめてったらやめて! 二人とも、何考えて……あッ!?」
玲が拓斗に注意を逸らした隙に、秋也がその衣服をどんどん剥がしにかかっている。
脱がせた服は遠くに放り投げられ、手の届かないところにいってしまった。
これでは、服をかき集めて逃げ出すこともできやしない。
「ねえ、秋也。馬鹿な事やめよう! ぅぐッ」
玲が咽たのは拓斗がその口にいきなり太い指を突っ込んだからで、舌を激しく押しこする動きに無理矢理黙らされた。
ともだちにシェアしよう!