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第二章・9

 ふと、玲が秋也の方を向いた。  眼と眼が、合う。  秋也は、そっと玲の頬に手を差し伸べた。  玲は、それをかわさない。  黙ってこちらを向いたままだ。  顔を近づけてみる。  それを合図のように、玲は静かに瞼を閉じた。  秋也は、気がつくとその唇に口づけていた。  ついにやってしまった、と玲はかすかに罪悪感を覚えた。  だが、秋也の情熱的なキスは、その思いを瞬く間に吹き飛ばしてしまった。  深く深く繋がり、唇を強く吸ってくる秋也。  舌が咥内に荒々しく進入し、激しく絡んできた。  舌を擦り合わせ、喉の奥を舐めあげ、敏感な部分を執拗に刺激してくる。  唾液があふれ、顎を伝うのが解かった。

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