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第二章・10
「んッ、んぅ」
玲は思わず声を上げていた。
おかしい。
いつもの秋也なら、もっと優しい溶けるようなキスを何度も何度も繰り返してくれるのだが。
激しく口づけながら、秋也の右手は忙しく玲の胸元を探り始めた。
指先をもつれさせながらボタンをはずし、開いた襟元から無理矢理手を差し入れてくる。
「や、秋也。こんな所で」
激しい口づけにだんだん腰がくだけ、立っているのが危うくなってきた玲は焦った。
窓際でこんな事をして、誰かに見られたら恥ずかしい。
だが、秋也は構わずどんどんシャツのボタンをはずし、ついにその胸のささやかな乳首にまで侵入してきた。
「ヤだッ! やめて!」
唇を強引に離し、玲は叫んだ。
拒む玲に歯噛みする秋也の息は荒く、舌打ちまで聞こえてきそうだ。
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