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第二章・13
玲の悲鳴を聞きつけた拓斗は、何事かと寝室へ飛び込んできた。
その眼に映ったのは、ベッドの上でもつれ合う二人の姿。
「何だ、お楽しみ中なんじゃねえか」
「違う! あぁッ、いや!」
確かに拓斗が室内に入ってきたにもかかわらず、眼中なしで無理に挿入しようとがんばっている秋也の姿はちょっと異様だ。
おい、その辺にしとけ、と肩に触れた拓斗の手を払いのけ、秋也はその動きをやめようとしない。
「痛い! 秋也、痛い、やめて!」
乾ききった玲の後孔に半ばまで埋め込んだ杭を、奥まで貫こうと腰を溜めた瞬間。
ゴッ!
鈍い音を立てて、秋也の頭に衝撃が走った。
「ぐ……」
「正気になったか。バカ野郎」
拓斗の手には、ワインの瓶が。
昏倒しない程度に、抑えはしたが。
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