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第二章・18
秋也は、かたく顔を覆った手を優しくはずすと、その頬に軽くキスなどしている。
どこまでも、玲に甘い男だ。
「でもまぁ、オイタのお仕置きはしねえとな」
へっへっへっ、と妙な声を立てて笑う拓斗が不気味だ。
玲は秋也にすがりついた。
「とりあえず、秋也。お前、先に始めてろ。我慢も限界だろ?」
「いいのか。お前はどうする」
「へへ。俺はちょいと準備があるからよ」
ひらり、と片手をあげると拓斗は寝室から出て行った。
煙草の煙が室内に霧散して消えてしまうのを待たずに、秋也は玲を強く抱きしめ、その体をむさぼった。
体が火照って、気が急いている。
すぐにでも玲の内にぶちまけてしまいたいところだが、ギリギリのところで我慢した。
「秋也、本当に、ごめんなさい」
そんな秋也に揉みしだかれながら、玲が切れ切れに囁いた。
「いいんだ。気にしてない」
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