72 / 256

第三章・10

 恋多き玲は、これまで大勢の男性と関係を持ってきた。  求められればいつでも素直に応じてきたが、拓斗と秋也の二人と付き合い始めてからは、ずっと貞操を守ってきた。  だが今夜は、久々に違う相手と臥所を共にするのだ。  否が応にも昂ぶった。 「きれいだよ、レイ。とっても素敵だ」  そんな甘い言葉を囁きながら、男の舌が体中を嘗め回す。  手より唇を、舌を使っての愛撫が多く、しかもやたらと巧い。  遊び慣れているのかな、とも感じたが、もう気持ちよくて気持ちよくて、玲は激しく喘いだ。 「声、聞きたいな。聞かせて?」 「や。恥ずかしい」 「じゃあ、これでどうだ!」  男が、玲のものを深く咥えてきた。 「ああッ!」  拓斗や秋也は滅多に行うことのない愛撫に、玲は大きくひきつった。 「や、いや。やだ。やめて、恥ずかしい!」 「恥ずかしいことなんてないさ」  男の唇が締め付け、舌が踊る。 「んぁっ、あぁ。やっ、ぃやぁ、あぁあ!」 「こういうこと、慣れてないんだ?」

ともだちにシェアしよう!