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第三章・11
調子に乗った男が、さらにいじめてくる。
唾液をたっぷり絡ませてじゅぷじゅぷと抜き差しされると、腰が抜けそうな悦楽が玲を襲った。
「もう、もうだめ。だめ! 出ちゃう!」
そこで、ようやく男は玲から口を離した。
涙目になって震える玲を、楽しそうに笑っている。
がくがくと震えながらも、絶頂は与えてくれなかった男に、玲はかすかな不満を感じた。
拓斗なら、秋也なら、そのままイかせてくれるのに。
だが、そんな玲の心中を知らない男は、腰を突き出してきた。
「お返し、してくれる?」
その意を汲んだ玲は、男のものを手に取りそっと咥えた。
激しかった男の愛撫とは逆に、じっくりと舐め上げ舌でくすぐる。
男が、満足げに深いため息をついた。
「あぁ、いいね。すごく巧いよ」
舐めしゃぶり、しごきあげる玲の髪を、その間中撫でてくれる。
そんな優しい仕草に、玲はすっかり嬉しくなって夢中で施した。
ペニスだけでなく陰嚢にまで舌を伸ばし、音を立ててしゃぶりつくと男は明るい声で笑い、腰を動かしてきた。
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