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第三章・28

「んぅ……」  はあはあと肩で息をする玲に、拓斗が添い寝をしてしばらく髪を撫でてくれた。  優しい仕草にすっかり油断し、うっとりと呼吸を整えていると、耳元でとんでもないことを囁いてきた。 「で? 体位は?」 「ぃやッ」  もう真っ赤になって、顔をシーツに埋めてしまう玲。  そんな彼の体を、秋也が淡々といじる。  たっぷりとローションを後膣に塗りこみ、節張った長い指がいじめにかかる。  始めは浅く、そして徐々に深く体内に入ってゆく。 「はぁ、はぁ、ああッ」  ゆっくりと抜き差ししながら、時折敏感な部分を押さえてくる秋也。  その度に玲は跳ね上がった。 「んあッ! ああッ!」  あぁ、でも気持ちいい。  すごくすごく気持ちいい、と昂ぶってきたところで、秋也の動きがぴたりと止んだ。 「あぁ、秋也……」 「玲」  どうしてやめちゃうの? と言いたかった所だ。  しかし、秋也もまたとんでもないことを言ってきた。

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