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第三章・33
シーツをかきむしり、泳いだ手がふと秋也に当たった。
硬く張り詰めている。
必死で手を伸ばして秋也のものをつかみだすと、玲は強くしごいた。
手を動かしていると、狂おしいほどの悦楽が少しは逸れる。
だが、次第にそれもおぼつかなくなってくる。
「はぁ、はぁ、ああっ! ああぁあ!」
拓斗の熱い滾りが、ようやく玲の内へと注がれた。
同時に、玲も吐き出し、秋也もまた玲の白い肌へと飛んできた。
「あぁ……」
激しく喘ぎ、ひくりひくりと身を震わせる玲。
そんな彼を挟んで拓斗と秋也は横たわり、その体を優しく撫でた。
「悦かったか?」
「うん……」
これは、本心。
嘘などではない、本当の気持ち。
玲は二人の手を取って頬を擦り付けた。
幸せ、と思った。
これが、本当のセックス。
これからも長い付き合いになるのだ。
いつまでもお互い幸せでいたい、と考えながら眠りに落ちた。
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