115 / 256

第四章・17

 冷たい床に熱い頬を当て、玲は肩で息をしていた。  達した拓斗が、分身を体内から引き抜く気配を感じる。  ようやく終わったのだ。 「イヤだって言いながら、ずいぶん気持ち悦さそうだったじゃねえか。あ?」  耳が、かっと熱くなった。  拓斗の言うとおりだ。  地べたで無理やり犯されて、それでも感じて悦がっていた自分を恥じた。 「来いよ」 「え? えぇっ、ちょっと待って!」  引きずられるように寝室へ押し込まれ、ベッドにねじ伏せられた。 「やめて、拓斗。明日早いから。もう、休まないといけないから」 「知ったことか」  拓斗の太い指が咥内にねじ込まれ、喉奥をくすぐる。  どうしちゃったんだろう、拓斗。今日に限って、どうしてこんなに意地悪なんだろう。  苦しさと、拓斗の乱暴に悲しい気持ちとがないまぜになって、涙が、唾液があふれてきた。

ともだちにシェアしよう!