128 / 256

第四章・30

「はぁッ。んん、んッ。ぅん、んんんッ」 「静かに。人が来る」  それでも、どうしようもなく体が、心が熱くなる。  耐えがたい悦楽に、玲は秋也の背中に腕をまわし、爪を立てた。  秋也の動きに合わせて、腰を波打たせる。  そんなことをすれば、もっと卑猥な水音が漏れるのに。  もっと喘ぎが高まってしまうのに。 「ッや。秋也、ぃや。もぅいやぁ……」  人の話し声が聞こえる。  足音が、紙を繰る音が近づく。 「んくッ、んっ、んッ、ぅんんっ」  甘い苦しみに身悶える玲の中に、勢いよく秋也が吐き出された。  眼の前に、まぶしい光が明滅する。  耳鳴りが聞こえる。  ひきつった体の力が抜け、ぐったりとなった玲の耳に、音が返ってきた。  遠ざかる声。  ドアの閉まる音。  そして、後には秋也の吐く荒い息の音だけが残った。

ともだちにシェアしよう!

この小説を読んだ人におすすめの作品

もしも――おれだけを選んでくれていたら。ずっと傍に居たかった
42リアクション
11話 / 67,602文字 / 16
2019/5/29 更新
田舎育ちの純朴大学生と不憫ホームレスおじさんの切なくもどかしく優しい物語。
542リアクション
32話 / 29,114文字 / 40
2/8 更新
マフィアのボス×その日暮らしの男娼の、どえろいピュアストーリー
427リアクション
39話 / 46,539文字 / 0
2/28 更新
熊獣人×関西弁ショタ
2リアクション
2話 / 30,173文字 / 0
1/23 更新
僕はネコ太。東北一の繁華街の日本料理屋で板前見習いをしている隠れゲイです。 僕の大、大、大好きな俳
143リアクション
12話 / 33,892文字 / 0
2/5 更新
幼い頃からエッチな事に興味津々だった蒼がエロビッチに育つお話
675リアクション
25話 / 58,938文字 / 20
2/25 更新