133 / 256

第四章・35

 福田は、いきなり手にしたファイルで二人の頭を殴りつけた。 「クソガキども! 空より広く海より深く反省しな! 地に頭を擦りつけ、守岡に許しを請いな! この、すっとこどっこい!」  拓斗と秋也は飛び上がると、ばたばたと駆けだした。  福田にはお見通しだった。  あの二人になら、泣き叫びながらでも許す玲なのだから。  そして今回も、やはりあの馬鹿どものやった事を許すのだろう。  荒い鼻息をひとつつくと、福田は勤務に戻った。  福田の言葉通り、拓斗と秋也は土下座して玲に詫びをいれた。 「もういいから、顔をあげて」 「許してくれるか」 「うん……。でも、どうして二人は喧嘩なんかしたのさ?」 「俺たちの喧嘩?」 「そう。もとはと言えば、喧嘩が原因なんでしょう。何があったのかな?」  それは、と真に言いにくそうに告げられた答えに、玲の顔はみるみる情けないものになった。

ともだちにシェアしよう!

この小説を読んだ人におすすめの作品

社会人四年目の駿河秋が、ネトゲとリアルでイケメンに振り回されてじたばたする話。
824リアクション
20話 / 68,245文字 / 2,718
2018/7/10 更新
【本編完結】ベータ×オメガ|俺がアルファだったらよかったのに(R18)
196リアクション
13話 / 73,784文字 / 178
2019/12/25 更新
英国の寄宿学校で生まれた、密やかな初恋の思い出。
204リアクション
31話 / 42,917文字 / 0
2/22 更新
異世界の王に求婚された男子高校生は『四神』の国に連れてこられて──
33リアクション
15話 / 70,002文字 / 0
2/21 更新
熊獣人×関西弁ショタ
2リアクション
2話 / 30,173文字 / 0
1/23 更新
黙ってお前ら腐らせろ。
1話 / 3,963文字 / 0
2/11 更新