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第五章・15
(やだ。すごく悦かったなんて)
久々の、三人でのセックス。
夢の中の二人は、とても優しかった。
無理をせず、決して乱暴なことなどしなかった。
だけど。
(だけど、もう少し……)
もう少し、して欲しかったな、と思って、玲は頬を染めた。
なんて恥ずかしい。
だが、二人を見ていると、昨夜の夢が嫌でも思い出されてくる。
口の周りに付いたフレンチトーストの砂糖をぺろりと舐める秋也の舌を見て、ぞくりとした。
あの舌は、桃色の中心を舐めてはくれなかった。
イチゴをつまむ拓斗の指先を見て、ぶるりと震えた。
あの指は、内の奥深くまで忍んでくることはなかった。
あぁ、なんてこと。
胸が、どきどきしてくる。
下肢が、硬く張りつめてくる。
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