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第六章・11

 払えなければ言うことを聞くんだな、と秋也が立ち上がり玲の傍までやってきた。 「で? どこでやるんだ。ここか?」  秋也まで乗り気なら、これはもう言うことを聞くしかない。  玲は諦めて、体で払うことを決意した。  だが、昼日中の明るい光の降り注ぐリビングで、というのはあんまりだ。 「寝室で……」 「寝室で抱いてください、だろう。言ってみろ」 「寝室で……抱いて、ください……」  やればできるじゃねえか、と笑う拓斗。  二人に挟まれ、玲はとぼとぼと寝室へ向かった。

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