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第七章・5

 招待状に同封されていた三谷からのメッセージには、自分がこうして店を出せたのは、 ひとえに神原さんのもとで培った精神力あっての賜物、と礼が述べられていた。  その恩人である神原さんに、ぜひとも成長した自分の姿を見てほしい、と。 「なるほど、それでお食事会に招待された、ってわけか」 「ただの食事会じゃない。菓子職人の食事会なので、出てくる料理が全てお菓子なんだ!」  秋也はそう言うと、頭を抱えてしまった。  義理がたいこの男の頭には、欠席の文字は浮かんでこないらしい。 「要するに、このために甘いものを食べる練習してたってこと?」  玲はそう言うと、秋也の背中を優しく撫でた。  かわいそうな秋也。  誰にも言えずに悩んでいたに違いない。

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