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第七章・11
「ぃやあぁ! 冷たい!」
「そのうち、ぽっかぽかになるからな~♪」
いやらしく笑いながら、これまたいやらしい手つきで拓斗が玲の腹をスクレーパーでぬりぬりしている。
そのうち、玲は笑い始めた。
「やだ、くすぐったい!」
「暴れんなよ。クリームが落ちるからな」
塗りたてたクリームの上に、イチゴをちょんちょんと乗せてさらにデコレートする拓斗。
一丁上がりと秋也の方を見て、にんまりと笑った。
「楽しいぜ~? 参加しねえの?」
「くッ……」
これは修行だ、と秋也は心の中で唱えた。
そう、これは修行。
三谷のために、俺が果たさねばならない修行なんだ!
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