209 / 256

第七章・16

 頬に塗られたクリームは秋也の口の中へと溶けて消え、かろうじて首を振ることはできるようになった。  首筋に熱い息がかかり、秋也の舌が這い回る。  溶けるクリームと秋也の唾液とでぬるぬるになりながら、玲は震えた。 「やっ、やッ、あぁ」  甘い。  とんでもなく甘い。  口の中がただれてしまいそうに甘い。  だが、舐めれば舐めるだけ玲が応えてくる。  身を震わせ、髪を振り乱し、かわいい声で応えてくれる。  秋也はコーヒーを一口飲むと、今度は胸に舌を伸ばした。

ともだちにシェアしよう!