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第八章・3

「名案がある」 「何だ、藪から棒に」  数日後、秋也に呼び止められた拓斗は、思わず両手の食材を抱え直した。  しかしながら、秋也の『名案』とは何かがすぐに解かる拓斗だ。  玲の事を四六時中考えていたのは、この男も同じだった。 「あいつの『面倒くさい病』を治す方法が?」 「思いついた。絶対イケる」 「お前の『絶対』は信用ならねえなぁ……」  小突き合いながら、秋也と拓斗は玲の寝ているマンションの部屋へと向かった。

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