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第八章・4
拓斗は、彼に何か料理をと考えていたところだ。
秋也がそこに加わった、くらいにしか思ってはいなかった。
だがしかし。
「拓斗、料理の前にポーカーをやるぞ」
「ポーカー? 何でまた」
「玲のためだ。本気で勝ちに行け」
「本気出さなくっても、勝てるじゃんよ」
ポーカーの弱い玲に、勝負を挑む。
これは、負けた玲に何かペナルティを課す、という事か。
「ナニ考えてンだよ、秋也くんは!」
「俺は玲の事を一番に考えている。それだけだ」
どうだか、と拓斗はニヤけた。しかしまぁ、面白そうだ。
「任せるぜ、秋也先生」
「お前も協力しろよ」
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