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Ju te Veux:05-10:魂を分け合って(R)

 同じ男だから、瀬川にだって、それがどれだけ忍耐が必要なことか分かっている。それでもこうして自分の体を気遣って、丁寧に、優しくしてくれているのだ。  ああ、湯島君を好きになって良かった。誰よりも優しいこの男を、好きになって良かった。  瀬川が目を閉じて体中の力を抜くと、湯島は「瀬川さん?」ときつく眉を寄せながら声をかけてきた。 「痛いですか?」 「違う。幸せだなぁと思って」 「え?」  そっと目を開けて、湯島を見る。湯島はまだ少し不安そうな顔をしていたから、湯島の頬をそっと撫でてやった。 「湯島君を好きになった自分を、褒めてやりたいよ。こんなに…ん、優しくて、格好良くて……、ちょっとエロい恋人って、く…っ、最高、だよな……。ピアノも弾いてくれるし、すごく俺を気遣って、その……、えっちしてくれるし……。だから、そんなに無理しなくて良いんだぞ……?ふっ……、湯島君の、好きにしてくれて、良いからさ……」  そう言った途端、体の中にいる湯島が、ぐっと嵩を増した。 「え……?ゆ、湯島君……!?」 「好きです。あなたのことが何よりも好きなんです。お願いします。一生大切にしますから、あなたの残りの人生、あなたの全てを僕に下さい!」  湯島の真剣な目を見て、瀬川の胸が壊れそうなほどドキドキと鳴り響いた。  そんな風に湯島に言われたら、いやだなんて言えるわけがない。それが例えベッドの上で、体の中に湯島を咥えている最中だとしても。 「ああ。俺を君にあげるよ。だって湯島君も、君の全てを俺にくれるんだろう?」 「無論です!」  そう言うなり、湯島は腰をぐっと奥までねじ込んだ。 「うわっ!ちょ、こんな深くに……っ!」 「瀬川さん、あぁ、瀬川さん……っ」  自分の後ろに、湯島の(くさむら)が触れている。ああ、俺、湯島君を全部飲み込んだんだ。  あんな長大な物を……と、自分の体を疑いたくなったが、そんな事を考える余裕があったのは一瞬の間だった。  グリグリと奥に押し込まれた湯島は、ぬろりとゆっくり抜けていったかと思うと、入り口のそばにある先程ヒリヒリしていた場所を、張り出した箇所に引っかけるようにしてこすりつけた。 「ひぅっ…!」  びりっと体に電流が流れるような気がしたが、やっぱりそれも一瞬で、次の瞬間には体の奥深いところに湯島の雄が叩きつけられた。 「あぁ!! 」 「すいません。もっと優しくするつもりだったのに……あなたの中にいると思うと、止まらない……!」  そう何度も詫びの言葉を口にしながら、湯島は何度も何度も瀬川の奥を穿った。 「あっ、あっ、あっ、あっ」  ぱちゅんと肌と肌が叩きつけられるリズムと同じリズムで、瀬川の口から声が漏れ出る。 それと同時に、体の奥底に隠していた何かがゾロリと首をもたげて、瀬川を飲み込もうとする。 「やっ、やっ、湯島君、何……なんか……あっ、あっ、なに……これ、うぁ…っ!」 「瀬川さん?感じてるんですか?」 「分かんな……も、あ、ダメ……ダメだ……なんか、俺もう……」  湯島の手がスルリと首筋を撫でると、「ひぁっ!」とひときわ大きな声が出てしまった。 「ど…どうしよう……、どうしよう、湯島くん……、俺、どうしよう……」 「どうもしなくて良いんですよ。あなたの全ては僕の物だ。だから、あなたの全てを見せて下さい」  その言葉と共に、湯島の腰がぐるりと円を描くように瀬川の体を掻き回した。 「~~~~~!!」  その感触が、悦くて。  堪らないほど、悦くて。  瀬川は口を思いっきり開いて、声にならない叫びを上げながら、激しい光に飲み込まれた。    ◇◇◇ ◇◇◇

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