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【ふーすけ先生はツンデレ悪魔】2
「俺な、甘いもんは絶対食わねーけど、お前の体は好き」
「お、俺の体が甘いみたいじゃん……!」
「甘えよ。 ヤッてると毎回頭ン中痺れる」
「えっ……♡」
「だからデレんなっつの」
ベッドに連行され、ローションでたっぷりと慣らされた孔が橘の巨砲で限界まで開ききっていた。
まだ初体験の時の記憶は真新しい。
ほんの少しだけピリピリとした痛みと共に、ずるずると侵入してくる大きな存在が襞を擦る感覚はたまらなく淫靡で、由宇の頭に装着されたメイドカチューシャを揺らめかせた。
「や、やばっ……そん、な……早くしな、いで……っ」
「はぁ? ゆっくり動けっつーの? この状況で? その根拠は?」
「えぇぇっ? わ、分かんな……っ、そんなの、分かるか! あぁぁっ……っ」
「見てみろ、動く度にヒラヒラしてんぞ。 可愛いな、おい。 頭のコレも、めちゃくちゃ可愛い」
似合ってはいるが、この姿で橘を棒立ちで待っていたセルフ羞恥タイムは由宇の余裕をまったく無くさせてしまった。
「鏡で自分の姿見た?」
俯く由宇の顔を覗き込み、橘は問い掛ける。
「そ、そりゃあ……頭のやつ付けなきゃだったし……」
「どう思った? 十文字以内で答えろ」
「えっ!? 先生、数学教師だよねっ? 国語の先生みたいだよ!」
「うるせーな。 教師は教師だろ。 はい、答えて」
「うっ……。 まぁまぁ似合うかもって……」
「不正解」
「はっ!? 俺が思った事なのになんで不正解なん……んんっ!」
由宇の返答にフッと唇の端を上げた橘は、自身の腿にメイド姿の由宇を跨がせ、荒々しく小さな唇に噛み付いた。
文句を言っていた由宇の呼吸はたちまち奪われ、切なげに吐息を漏らしながら橘の首元に細い腕を絡ませる。
その動作が、ただでさえご機嫌な橘の微笑を濃くさせた。
「正解は、まぁまぁじゃない」
「ん、んんー…っ? やっ……せんせ……っ」
「めちゃくちゃ似合ってる」
「あっ……先生、だめっ……汚れる、っ」
「こんなもん汚してなんぼだろ? そういう意図で俺の前で着てるんなら、ぐっちゃぐちゃにしてやらねーとな」
「あっ……ちょ、ちょっ……やっぱこれ無理だ! このままは恥ずかしい……!」
滑った舌を絡ませ合い、傷痕残る左の手のひらで背中を撫でられるとそれだけで真っ白なエプロンに染みが出来てしまった。
いくらそういう意味で喜んでもらおうとしたとはいえ、すぐに脱がされてベッドに連行されると踏んでいたのに……存分に眺め倒されたあげく、着たままで始めようとするとは予想外だった。
「お前な……もう遅えよ。 どっちかっつーと着てる最中のが恥ずかしかったんじゃね? 今さらも今さらじゃん」
「あ、うん、実は着てる時がピークだったかも。 さすが先生!」
「頭はいいのに純度100%だから単純だよな、ポメ」
「なっ……! てかマジでこのまま……!?」
「当たり前だろ。 はっぴーばれんたいん」
「先生……言い慣れてないんだね、バレンタインって」
「あぁ?」
「わわわわっ、ごめんなさい! 睨むなよ〜!」
濃厚な口付けをやめて素肌を撫で回すに留めている橘に、命知らずな由宇はぷふっと笑ってみせた。
しかし、相手は何を考えているか分からない悪魔だ。
三白眼で凄まれたと思い急いで両腕で目元をガードすると、意外にも彼は機嫌を損ねた様子を見せなかった。
「ま、許してやるよ。 俺が酒飲みだから甘いもん食わねぇって知って、ポメなりに試行錯誤してくれたんだろ。 可愛いじゃん」
「えっ、可愛い……っ?」
「すぐそうやってデレるな。 ほら、後ろ向け」
「あ、……これはマジで恥ずかしいやつ……」
橘は由宇の体を軽々と持ち上げて反転させ、絹のようになめらかな肌に甘噛みし、由宇が呻くまで強く吸い上げる。
成人してからようやく由宇の両親から同棲を許された橘は、飽きる事なく毎晩可愛がっている己が付けた証を確認してニヤリと笑った。
橘が促したところで絶対に着てくれないであろうフリフリした卑猥なエプロンを、男の憧れである全裸の上に着用した由宇の施しの気持ちが、橘には嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。
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