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※第10話
1度目が終わったと思えば、後ろ向きにされ朝風のを太腿に挟む形となり、首に何度もちゅっと音をたて口付けされ、太腿には硬く仰け反ったものが睾丸を何度もかすり、更に露わになっていた乳首も弄られながら動く。
後ろから息遣いが聞こえ、自分さえも興奮する程熱に侵され口元を手で抑えても声が漏れてしまう。
「全然治まんない・・・」
「あ・・・は、ん」
嫌いな奴にこんなことされて逃げたいと思いつつも初めての快感で気持ちよくて朝風の方へ顔を向けてキスを求めた。だけど唇には来なくて額に柔らかい熱い唇が降ってきた。チクッとしたものがやってきて心臓が痛く頭に響いて、段々と真っ白になっていった。
* * *
礼side
寝起きの頭で白い天井を見ていた。レースカーテンから零れる光を見るに朝なったのだろう。
なんだか頭と身体がやけに軽い。昨日は思いもよらぬ熱に侵されて待てば治まるだろうと思っていたのに視界に可愛い顔が入り込んで手を掴んでしまった。
無我夢中でしていた行為はいつしか愛しいこの子を自分のものにしたいと思ってもやはり心がものに出来ないなら最後まで手は出せなかった。
自分には自信あり寄ってくるものは歓迎し去っていくのは追わないがポリシーだった。
横で寝ている眉間に皺を寄せた小谷木優を見た。それさえも愛しく思う。事故で未遂だとしてと手を出してしまったというのは変わりないが、まだ忘れられない体温が蘇る。
一目惚れだった。一目みて恋に落ちた。小さくて楽しそうに良く笑う。自分には少し冷たいがそれも照れ隠しなのだろう。親しい人にはデレる所がまた可愛いがあまり僕にはあまり見せない。
だからこそ振り向かせたいと気持ちを動かしたいと思って行動をした。こんな僕は知らなかった。
抱き寄せてみても眉間の皺は和らぐことはなくしまいには唸るほど嫌がられているようにみえる。
「まあ、そこが可愛いんだけどね」
キスをしようと唇に近づいたが、ぐっと堪えて額にちゅっと口付け髪をそっと撫でた。
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