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第13話
「そろそろ……か」
「ゔっ……うぅ」
カテーテルの時とは違い、完全に塞ぎ止められた熱が、ペニスの奥、陰嚢までをも埋め尽くすような感覚に陥る。ブジーが中を擦るたび、射精したような愉悦が襲い、頭の中がフワフワとするが、それも延々と繰り返されれば辛いものでしかなくなった。
「こっちだけでこんなになるなんて、お前、才能あるよ」
「ちくしょうっ、ちくしょ……」
震えてしまう自分の声が、情けなくてたまらない。
だけどそれよりも……薬を盛られたからとはいえ、無機質な金属の棒一本でヨガり狂う自分に強い嫌悪を覚えていた。
「そろそろ、こっちも準備しないとな」
「あっ……あぅっ」
深い場所までをブジーに犯され、その先端に前立腺を押された瑛士は、そこから生まれた鋭い刺激に首を反らせてもんどりをうつ。さらに、清高の指が後孔の縁をゆっくりとなぞってきたかものだから、抵抗しようと体を捩るが、体に力がうまく入らず緩慢にしか動けなかった。
「だいぶヒクついてる。こっちも疼くだろう」
窄まりを指の先でつつかれ、意志に反して体が震える。すると今度はカチャカチャという金属音が脚の方から聞こえてきた。
「このままじゃ、何かと不便だからな」
「……てめえ……ゆるさねえ。殺す」
ベッドからの拘束が全て解かれたのだと理解した瑛士は、清高に殴りかかろうとしたけれど……結果無様にベッドから落ち、床の上へと崩れ落ちることとなる。
その時、ペニスの先から飛び出しているブジーの柄が床に擦れ、「ひっ」と短い悲鳴を上げながら瑛士は再びドライで達した。
「殺すはもう聞き飽きた」
抑揚無く言った清高が、手に持っている細身の鎖を引き上げる。すると首が絞め付けられ、一瞬息が詰まったから、瑛士はそこで自分につけられた首輪の存在を思い出した。
「俺がなにかしてやるって言ったら〝ありがとうございます〟だろ。……って、お前、DVDで白鳥君に言ってたな。喜べ、これからお前の腹の中綺麗にして、後ろからも突っ込んでやる」
「てめっ、何言って……」
「瑛士、ありがとうございます……だろう?」
つり上がる口角と、自分を見下ろす冷たい双眸。
選択肢は二つある。結果はどちらも同じだろうが、反撃にでるか従うか――
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