「いきた……いく……から、これ、とって……」 　本人にその自覚はないが、腰を揺らし強請る姿は妖艶だ。揺れる度、そそり立ったペニスを埋めるブジーの長い柄が床を掠め、まるで瑛士がそれを使って自慰をしているかのように見えた。 「いいよ。瑛士が上手にできたら……抜いてやる」 　それに答える清高の声は昔のように優しくて……こんな状況にも関わらず、瑛士の心は喜びに似た感情に満たされる。 　仰向けになれと言われたから、床の上へと横たわると、下衣をくつろげた清高が……頭の上へと膝立ちになり、喉のあたりの首輪を掴んで、それをゆっくりと引き上げた。 「力を抜け」 　言われなくても首を持ち上げる力なんて無かったから、されるがままになっていると、仰け反らされた顔の前へと、彼の猛りが示されたから瑛士は瞳を見開いた。 「口、開け。咬むなよ」 「んっ、ぐぅっ」 　先端が軽く唇へと触れ、一も二も無く口を開く。拒む気力が無いからではない。咬んでやろうと思ったからだと回らぬ頭で言い訳をするが、悦ぶように跳ねる体がそんな気持ちを裏切っていた。 　ゆっくりと口腔を埋める清高のペニスは大きくて、それが喉へと到達した時、瑛士は激しくせき込んだけれど、同時に尿道を貫くブジーが上下にグチュグチュと動かされ……再び襲った射精を伴わぬ絶頂感に、頭の中がパニックになる。 「ん、んぅ―っ！」 「上手だ」 　容赦なく喉奥を突きながらも、優しい声音で囁くから、歯を立てることもできないままに、瑛士は行為を享受した。自由に動かせるはずの腕も、縋るように清高のズボンの生地を掴んでいるだけで、なんの抵抗もできずにいる。 「良く我慢したな」 　ようやく口が自由になったとき、ゲホゲホと何度も咳き込みながら、胃液を吐いた瑛士だが……それは咎められることなく、口元を布で拭われた。 「……抜け。抜いて……くれよ」 　もうなりふりなど構っていられない。こうなったら自分で抜こうと瑛士が手を動かすと、ペニスを平手で強く叩かれ、両方の手首を掴まれた。 「なんでだよっ！　俺、ちゃんと頑張ったろ？　約束……守れよ。また破るのかよ！」 「それはこっちの台詞だ」 「うるさいっ、なんなんだよアンタ……なんでこんなこと……俺は仕事をしただけだって言ってんだろ！　離せよっ、離せ！　この、嘘つき！」 　頭に血が上った瑛士は、滅茶苦茶に手足を動かし暴れる。だけど緩慢にしか動けなから、難なく抑え込まれてしまった。